今回の診療報酬改定の主題は以下の二点。
1 医療DX
2 職員の給料の値上げ
1の医療DX
何やらITを使うと魔法のように医療の効率化が図れて、医療費も節約できる。病院経営も楽になる、と大声で言う輩が最近増えすぎて嫌になる。
本気でそのようなことを考えているだろうか。
病気をなめていないだろうか。
病気は患者さんの並々ならぬ努力と、医師の人間力で治すものである。腹が減っては、人間力も湧いてこないし、医療費が上がっては、患者さんも病院までたどり着けない。
医療DXとは何か、というと、前の戦場は、オンライン資格確認であった。
これがないと来年から保険診療ができなくなりそうなので、皆、頑張って導入した。
おかげで面倒な手続きをして、月々メンテナンスとして、2000円から1万円を業者にメンテナンスとして支払うことになった。
大した便利なものとは思えない。
今回は機械のお金35万は政府からの補助金で贖えたが、5年後にまた機械の買い替えがあるだろうし、その時に補助金が出るかどうかは不明である。
機械のお金は35万から50万となろう。
安くなることは決してない。
これは強制である。我々の義務である。
そうなると安くなることは金輪際ない。
これは鉄則であり、常識である。
さて、次の主戦場は「電子処方箋」である。
これを如何に全医療機関に導入させるか、である。
医療DX関連の今回の加算は
オンライン資格、医療DX、電子カルテ(指定の規格のもの つまり 7 FIRE)の三点を導入すると飴玉がもらえるというものである。
最後は電子カルテ義務化である。カネと手間ばかりがかかることになろう。
オンライン資格の支払い 当院は月に5000円であるが、これの催促が月に一度来る。PAID という所からメールが来る。
そして、払うと 「支払いが完了しました」 と来る。
これを見るたびに「河野の馬鹿野郎」と叫んでいるのは私だけであろうか。
2 職員の給料の値上げ
複雑な計算式に数字を入れて、政府からの2年間だけの補助金を勘案して、得であればやってみたい。
ねちっこく計算した先生が仰っていたが、どうやっても損になると・・・
このような補助金の話には乗った方が良い様な気がするが、この様な損をする話を聞くと、気持ちが萎える。
札幌市医師会医政委員会 令和6年4月16日(火)目録
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