2024年4月21日日曜日

今回の診療報酬改定の主題 DXと給料

 


今回の診療報酬改定の主題は以下の二点。
1 医療DX
2 職員の給料の値上げ

1の医療DX
  何やらITを使うと魔法のように医療の効率化が図れて、医療費も節約できる。病院経営も楽になる、と大声で言う輩が最近増えすぎて嫌になる。
 本気でそのようなことを考えているだろうか。
 病気をなめていないだろうか。
 病気は患者さんの並々ならぬ努力と、医師の人間力で治すものである。腹が減っては、人間力も湧いてこないし、医療費が上がっては、患者さんも病院までたどり着けない。
 医療DXとは何か、というと、前の戦場は、オンライン資格確認であった。
 これがないと来年から保険診療ができなくなりそうなので、皆、頑張って導入した。
 おかげで面倒な手続きをして、月々メンテナンスとして、2000円から1万円を業者にメンテナンスとして支払うことになった。
 大した便利なものとは思えない。
 今回は機械のお金35万は政府からの補助金で贖えたが、5年後にまた機械の買い替えがあるだろうし、その時に補助金が出るかどうかは不明である。
 機械のお金は35万から50万となろう。
 安くなることは決してない。
 これは強制である。我々の義務である。
 そうなると安くなることは金輪際ない。
 これは鉄則であり、常識である。
 
 さて、次の主戦場は「電子処方箋」である。
 これを如何に全医療機関に導入させるか、である。
 医療DX関連の今回の加算は
 オンライン資格、医療DX、電子カルテ(指定の規格のもの つまり 7 FIRE)の三点を導入すると飴玉がもらえるというものである。

 最後は電子カルテ義務化である。カネと手間ばかりがかかることになろう。

 オンライン資格の支払い 当院は月に5000円であるが、これの催促が月に一度来る。PAID という所からメールが来る。
 そして、払うと 「支払いが完了しました」 と来る。
 これを見るたびに「河野の馬鹿野郎」と叫んでいるのは私だけであろうか。
 
2 職員の給料の値上げ
 複雑な計算式に数字を入れて、政府からの2年間だけの補助金を勘案して、得であればやってみたい。
 
 ねちっこく計算した先生が仰っていたが、どうやっても損になると・・・
 このような補助金の話には乗った方が良い様な気がするが、この様な損をする話を聞くと、気持ちが萎える。





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